ケータイ小説 野いちご

初恋シグナル~再会は恋の合図~




それからは、なんの変哲もない一日になった。


カッコいい転校生が来たらしいという噂はどうやら高速で広まったらしく、昼休みにはちらちらと教室のドアから教室の中を、正しくは昼食をとる辻村くんを見物に来る女子生徒はちらほら見えたけれど。



でも、だからと言って直接話しかけるような生徒はいなかった。



席の近い男子が、たまに挨拶程度に話しかける程度。


彼の雰囲気から滲みでている、「馴れ馴れしくするな」オーラに、女子はただ遠巻きに騒ぐだけだった。




私に対しても、教科書を借りるときだけしか話しかけてこなかったし、昼食も、ひとり自分の席でとっていた。



……昔なら、考えられないな…。



いつだって、皆の輪の中心にいるような子だったもん……。



複雑な想いだったけれど特に何もできないまま、その日の授業がすべて終わった。



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