「だってな、あんなにかっこよくて、おもしろくて、いい人はなかなかいないよ!」
千夏は、興奮気味に言った。そんなに海斗の事が好きなんだ..。
「で、友理奈は海斗の事好きなん?」そう聞かれた私は本当の事を話した。
「そうやで。友理奈は昔から海斗の事好きやねん。私は友理奈の近くで、ずっと見てきたから分かるけど..友理奈が一番海斗の事分かってるで!だから私が思ってるだけやけど、海斗に合うのは友理奈だけやと思うねん!」私は思ってる事を全部話した。そしたら、千夏は
「そんなん分からんで!うちこの事聞けてよかったって思ってる。うち卑怯な事はしいひんし安心して。この事は友理奈に言ってもいいし、どっちでもいいで!それは夏花に任せるわ。でも、うち負けへんし!  この話はおしまい!2人の所行こっか。」
そう言ってこの話は終わった。私はこの時複雑な気持ちだった。
だって考えてみてほしい。友達が同じ人を好きになってしまったら、どっちの応援をすればいいのか分からない..私は複雑な気持ちのまま、みんなの所に行った。
「みんな来たし教室行こう!ほら、海斗!」
千夏はそう言って海斗を連れて歩いて行った。
「なぁ夏花、千夏ってうちらの事忘れてるよな。どんだけ海斗の事好きなんや..」
私の隣で友理奈が言った。てか、千夏が海斗の事好きって何で知ってるんやろ?私は不思議に思ったから友理奈に聞く事にした。
「友理奈は何で千夏が海斗の事好きって知ってたん?」そう聞くと友理奈は
「見てたら分かる。つか、どんだけ海斗にくっついてるん!?早く離れてよ..」
そう言って、また友理奈は泣き出した。
「ちょ、友理奈..泣き止んで!今から教室行くねんで!」
私は友理奈にそう言った。すると友理奈は
「だって..うちじゃ千夏に敵いっこないもん!千夏の方が可愛いし、おもしろいし..」
友理奈がネガティブになっちゃった..友理奈はネガティブになるとめんどくさいんだよな...
そんなことを考えてたら、海斗が走って来た。
「なぁ!夏花、何で友理奈が泣いてんねん!どうしたんや!?」
いきなりそんなん言われても..けど、海斗も関係あるって言ったら、めんどくさくなるし...なんて話そう...私が考えてたら隣で泣いてた友理奈がいきなり海斗に..
「海斗~」そう言って抱きついた。海斗は「えっ!?」って驚いていた。
友理奈が泣きながら海斗に
「海斗..うちな、ずっと昔から海斗の事好きやってん!それで、千夏と海斗がラブラブしてて、悲しくなったから泣いててん...こんな事いきなり言ってごめんな!今のは、ほんまの気持ち。でも、返事はまた今度返して!じゃあ、教室行こ!」
友理奈は告白したんだ。海斗の気持ちはどうなんだろ?
「千夏!教室案内して!」友理奈は何事もなかったみたいに千夏と喋っている。
「あの~..」そう言って千夏は何か申し訳なさそうに何かを言おうとしている。
「もううちら行っても無駄や...もう時間過ぎてしまった」
<<えっ!?>>
私と友理奈と海斗は、状況がよく分からなかった。
「だから!今から行っても、もう間に合わへん」
千夏がもう一回言ってくれた。けど間に合わないって?なんで?
「なんで、間に合わへんの?」私は、千夏に聞いた。そしたら、千夏は
「だって、9時30分には、教室にいとかなあかんのに、今9時45分やし..」
じゃあ、私達はどうしろと.....悩んでいたら、海斗が「とりあえず行こうや!」と言うので私達は教室に向かう事にした。教室に向かいながら中学時代の話をした。まずは、千夏の中学時代の話を聞いた。
「うちは、中学はバレー部に入ってて運動はまぁまぁやったな。勉強は終わってたけど..」
次は友理奈の番だ。
「うちは、千夏とは逆で勉強はできて、運動が終わってたわ。ちなみに、部活は吹奏楽やった。」
次は私の番。
「うちも、どっちかというと、勉強の方ができたかな~。あと、部活は友理奈と同じ吹奏楽部やった。」
最後は、海斗だ。
「俺は運動ならめっちゃ自信ある!特にバスケが得意やな。でも、勉強は全然できひんから毎回テストは赤点やった..」
<<アホやな..>>←女子3人の心の声
「ま、まぁ誰にも得意と不得意があるよな!大丈夫やで、海斗!」
友理奈は海斗をフォローしたつもりだったけど、海斗にはその思いは届いていないみたいだった。
「てかさ、教室着いたけど...」どうやら、変な話をしている間に教室に着いたみたいだ。
「作戦会議や!どうやって教室に入る?考えが思いついた人は手を挙げて下さい。」
友理奈の提案で作戦会議をする事になった。でも、みんな、なかなか手を挙げない。
やっと手を挙げたと思い挙げた人の方を見ると海斗だった。
「はい!海斗はどんな方法を思いついた?」
「めっちゃアホらしいけど、前の扉から入っておもいっきり転ぶ!」
誰が、そんなのやるんだろ..?
「海斗、それって誰がやるん?」私が海斗に聞くと海斗は当たり前というように
「そんなん、友理奈と夏花に決まってるやん(笑)」
はっ!?なぜ?ありえない!!!
「なんでやねん海斗!おかしいやろ!」友理奈も反対みたいだ。
「え~、だってお前ら小学生の時って人笑わすのめっちゃ得意やったやん」
「そんな理由で!?てか、いつの話してんの?!」
ほんまや..友理奈の言うとうりや....絶対におかしい!
「へ~、そうやったん..やってよ!友理奈!夏花!」
な、なんか千夏もノリノリやし..仕方ない..
<<やりますか!!>>
あっ、ハモッた!
このときの私達は、この後に起きる出来事を知らなかった.......。