「そっか、そっか。ごめんね?いきなり居なくなって。こっぴどくフラれたから、次瑠璃の前に立つときは"理想の俺"になっていたかったんだよね」


…で、本当に理想の男になって現れた
私の馬鹿みたいな理想を叶えて…


「なんでそこまでするのよ。…芸能界に入るのだって、アカデミー賞取るのだって大変だったでしょ?」


芸能界だってアカデミーだって、やろうと思って出来るものじゃないし…

なんでそこまで…


「大変だったけど…その先に瑠璃が居るなら頑張れた。瑠璃とずっと一緒に居れるなら俺は何だってするし、叶える」


私の目をまっすぐ見つめる大樹の瞳
おもわず、ドキッとした


「…じゃ、もし私が…ハリウッド俳優の方が好きって言ったら?」


すると、大樹の目が見開かれる