・・・

案の定、

一同驚いている。

・・・

『真鍋部長、それじゃあ、

企画部のコンペの書類、

見てるんじゃありませんか?』

・・・

そんな声がした。

・・・

そんなのあるわけない。

私は大事な書類は、

会社の鍵のかかるところに入れてあるし、

第一、

巧が盗み見るなんてこと、

絶対あり得ない。

・・・

「みんな、巧は「いいよ、夏樹」


反論しようとした私を、

巧は笑顔で止めた。


「夏樹は、妻ではあるが、

今はライバル。お互いの書類を見せ合うなど

言語道断。

心配しなくても、

正々堂々闘うから心配するな。

それとも、オレに負けてしまうような

書類を作っているのか?」