「仕事大変なのか?」


「そうですね・・・

みんな頑張ってるのに、

私だけ帰る事も出来ないし。

コンペが終わるまでの辛抱ですから。

でも・・・」


・・・

ベッドの中、

オレを抱きしめた夏樹は、

なんだかいつもと違う。

いつもなら、恥ずかしそうにしたり、

はにかんだり・・・

そんな夏樹が、

心配でたまらなくなる。

・・・

「…夏樹?」

「このまま時間が止まればいいのに」


そう言った夏樹は、

オレを抱きしめたまま、

いつの間にか眠っていた。

・・・

仕事で何か、

嫌な事でもあったんだろうか?

それとも義嗣と・・・?

オレの不安は募るばかり・・・