「・・夏樹、お前」

少し驚きながら、

そう言ったオレに、

・・・

「何のためにここに連れて来たと

思ってるんですか?」

そう言って口を膨らませた夏樹。

・・・

そんな彼女が、

本当に愛おしく感じてしまう・・・

・・・

夏樹、

お前はきっと、

魔性の女なんだな・・・

そう思うと、少し笑えた。

・・・


「夏樹、そんな奴の事は放っておけ。

お前はオレと帰るぞ」


そう言って腕を引っ張ったのは巧。

・・・

「でも、病人なのに」

そう言ってオレと巧を交互に見る夏樹。


「いいから帰れ・・・

明日にはもう少しよくなる・・・

俺はもう大丈夫だから・・・

夏樹の熱~いキスも貰ったし」