「ふえー…」

「ばかだろ、お前。何でいっつも何も無い所で転ぶわけ?

ほんと、ある意味才能だよな」


転んでぐずるあたしに、優しい言葉も無く罵倒する彼は、
あたしの幼なじみであり恋人。


「ほら、立て。制服汚れるから」

「うー…」


あたしの手を引いて立たせて、
ぽんぽんと服の汚れを叩いてくれる。


「痛い?」

「うん…」

「どこ」

「膝…」