* * *


あれから数十分後


やっと気持ちが落ち着いてきて、重い体を動かして本を片付ける。



もうすぐ5時限目が終わる。



このままサボってもいいのだが、またあの夢を見るのは御免だ。

(勉強しろよ。)



「……ああ、そうだ。」



画面の前の君に、自己紹介しなくては。↑
(…『画面の前の君』って、言っていいものなのか!?)





私の名前は天王洲夕闇(テンノウズ ユウヤミ)。


5月21日生まれ、17歳。



私立天ヶ星学園高等部2年生。



特徴は……


銀髪·伊達メガネ·後ろに束ねてる·片耳だけ青い石のイヤリングを付けてるって位。




好きな物は……


読書、日常的な事·物。


当然だ、ささやかでも平凡でも、平和が1番だ。



後、理論的な事·物。


これも当たり前だ。

誰だって、安定を望んでいるのだから。



嫌いな物は…



『……あの……』


途中で声を掛けられ、振り向く。



……………うわあ………。


出くわしてしまった。






…足がない、やつれた男子生徒に……。


『…あの……
僕---』


男子生徒に、メモを見せた。



「ココに行け。
専門家がいるから。」


『……あなたに……話を聞いて欲しくて……。』


「相談にも乗ってくれるから。
早く行け。」


男子生徒は不満そうに私をみていたが、私の不機嫌な様子に気が付いたようで。


西の方へと、飛んだ。



「…余計疲れた………。」



そう、さっきの男子生徒は“幽霊”。





……私の嫌いな物の1つ。








……理不尽な物·事だっ!!