「アイスが食べたくなった」
「………誰か連れてけ」
しばらく考え込んだ蓮は、皆の方を向きながらそう言った。
「えー誰が行くの?外に出たくないよ」
やっぱりあんな暑い外には出たくないよなぁ。
「いいよ、私1人で行ってくる…か……ら?」
財布を持って立ち上がると、蓮に腕を掴まれ睨まれた。
こ、怖い……そんな絶対零度の睨みなんか貰っても嬉しくないよ…。
「1人で歩かせる訳にはいかないよ。じゃあ、ジャンケンで負けた人が行こうか」
朔がそう言うと、蓮に引き寄せられてソファーに座らされた。
「最初はグー、ジャンケン…ポン」
蓮、朔、陽はグー。
海斗はチョキ。
「海斗だね。よろしく」
「あークソッ、俺かよ」
1人負けをした海斗は悔しいのか、頭をガシガシと掻いた。