「危なっかしいんだよ」



それだけ言うと、蓮はまた歩き出した………私の手は握ったまま。



それが嬉しくて表情や行動に出そうになるのを必死で堪え、車までの一時を堪能した。



時間というのは待って欲しいと思えば思うほど早く進むもので、この一時も例外ではない。



少し遠くに見えていた車は今、私の目の前にある。



蓮と共に乗り込むと、すでに陽と海斗は中で待っていた。



そこに朔も乗り込むと、車は倉庫へと向けて出発した。



倉庫に向かう車の中、握られた手が放されることはなく。それに安心した私は海で遊んだ疲れからか、蓮の温もりを感じながら眠りについた。