「いいんだよ、由美ちゃん。……全員、蓮の奢りだから」



「え?そうなの?」



まさか蓮の奢りだとは……。



「うん、だから気にしないで」



「……はーい」



奢りだと聞き、蓮の元へ走り寄る。



「蓮、ありがと……ブサイクは余計だったけど…」



「ああ……由美はブサイクじゃねぇよ」



フッと目を優しく細めて笑う蓮はポンポンッと私の頭を撫でると、車の中へと消えた。



むぅ、決まっている…何か負けた気分だ。



撫でられた頭に手を添えながら私も後に続いて乗る。



しばらくして、会計を終えた朔も乗り込み車は店を出発した。