「……はぁ…。」


口からため息が自然に零れる。


昨日の夜からため息ばっかりだなぁ…なんて、苦笑いしていると、不意にポンポンと肩を叩かれた。


誰…?


ゆっくりと顔を上げると、ニコニコと爽やかな笑顔で私を見ている美波の姿が映った。


「おっはよ〜、星愛!」


「あ…うん、おはよ…。」


元気で明るい美波の声とは違って、なんとも暗くてジメッとした私の声。


気分で、こんなにも変わっちゃうんだなぁ…。


また一つ、小さくため息を零すと、美波はジーッと私の顔を覗き込んだ。



「なんか浮かない顔してるね。」


「そう見える?」


「うん。すごく暗いオーラ纏ってるよ。どうしたの?何かあった?」


「じ、実は……」


心配そうな表情で聞かれた私は、周りには聞こえないよう、美波の耳元でこっそり昨日の出来事を打ち明けた。