支度を済ませ家を出た頃には既にHRが始まっている時間になっていた。 「……転校初日から遅刻か」 念のため早めに寝たんだけどな。 ため息を吐きながらも、歩くスピードは決して速めない。 焦ったところで間に合わないのは目に見えてるから。 「鳳来学園……どんな所だろ」 家から近いのと知人からの勧めだけで決めたため、学校の情報なんて全く知らない。 少しの期待を胸に、これから通う学校へと向かった。