「…先生」

「ん?」

「仕事中じゃないんですか?」


「そうだよ」

「他の患者さんのところにも、

行ってあげてください。

私ばっかり、独り占めしてるみたい」


・・・

私の言葉に、

優しく微笑んだ。


「オレが、美晴を

独り占めしてるんだよ」


・・・

孝明先生の言葉に、

一気に顔が赤くなったのが、

自分でもわかった・・・


「あれ?

また熱上がったのか?」


そう言って私のおでこを触る。

「ち、違います」

私は慌てて、

布団で顔を隠した。