うっ。


こ、こわい。


「だ、だって。なんか冷たかったじゃないですか」


「別に冷たかねぇよ。俺はいっつもこんなだよ」


「確かにいっつもそんなんですけど……」


誰にも聞こえないような声でぼそっと呟く。


「なんだって?」


根岸先輩は、眉を吊り上げてわたしを睨みつける。


「なんでもないですっ!もういいです!」


少し自棄(やけ)になって叫ぶと、浅野先輩とみさと先輩が、


「おお~」


と感嘆の声を上げて拍手した。