こんなところに道なんて……。


「あ。あった」


細い路地。

今は昼間だというのに両脇から伸びてる木々によってまるでトンネルのようになってる。

引き返そうか?

そう思ってみたけど、私の足はもうそのトンネルに踏み入れていた。

どれくらい進んだだろう?

そのトンネルが終わるとあたりは開けて、


「……ここ?」


目の前には古びた大きな洋館が建っていた。