と、思ったのも束の間。

ガンッ!!

私は敵のうちの一人に床に押し倒された。

たぶんその人はテレポートのアビ。

杏樹ちゃんが言っていたのは、
この人の事か。

「ちょっと!放して!重いっ!」

「いやだね。よく見ると結構可愛い顔してんじゃねえか」



可愛い顔?



「私の顔が可愛いんだったら、世界中の女の子が可愛いことになっちゃうよ」


私はそう言って、何か、私の中で渦巻いている力を使ってみる事にした。

「ふっ!!」

力を出すと、

風が吹いて、

「「「「「いってぇな!!」」」」」

と、敵を見てみると彼らは壁に激突していた!!

ふふ~ん。
今度こそ、ざま~みろ~♪
結衣様の勝利さ~。
でも、私にこんな力があったのは知らなかった。

めっちゃ便利じゃん。

例えば、
夏、暑い日とかにクーラー代わりとか。
冬はヒーター代わりとか。

そんな事を考えていると、

「おい、てめぇら。何してんだよ。あ゛あ゛?」

怖っ!

でもこの声は...

『やっぱり要が一番最初に来ましたか...』

杏樹ちゃんのつぶやきが聞こえた。

で、私はびっくり仰天!

だって、常にちゃらちゃらしている要先輩がドス黒いオーラを醸し出していて、いつもと真逆ってかんじ。

で、次に来たのが、

「俺の仲間にテェ出している馬鹿どもはお前らか。特に結衣にテェ出すなんて自殺行為だぞ。覚えておけ」

.....秀だった。


秀でも怒ることってあるんだ。
しかも、こんな風に。