胸が


胸が




キュッとなった。







心音が早くなる。



心音が強くなる。







私の顔はものすごく熱かった。


上坂くんに言われた言葉に反応した時よりも。


それよりも、もっともっともっと。




体中が熱く、熱くなった。




私と流瑠は、なにも喋らず、顔も見合わせず、


ただ、ただ、手を繋いだまま、ゆっくりと歩く。






その帰り道、今朝、早苗の言ったその言葉が何度も何度も頭をめぐった。











『わかってるよ。なんとかしなきゃいけないんだってことは。そうしないと、一緒にいることすら、いつか当たり前じゃなくなるんだってことも……ね』