真冬side


HAPPYの撮影が終わった。


本当に入って2年目?って疑うくらい、すごく上手でやりやすかった。


まるでお兄ちゃんといるような錯覚にまで陥った。


…お兄ちゃんっ。


私は…ちゃんと笑ってるよ?


だから…っ。


「真冬!」


「っ圭君?」


どうしたんだろ…。


「メアド交換しよ」


メアド?


そういえば、モデル仲間とメアドって交換したことないや。


「いいよ!赤外線でいい?」


「ああ」


えっと、プロフィールを開いて赤外線送信にしたらいいんだよね?


「いくよ?」


「おう」


「押したよ。いけたかな?」


「来た。じゃあ、後で送るな?」


「うん!またね、圭君!」


「…圭でいいよ」


「う、うん」


本当にいいのかな?


圭君って男の子の憧れで、女の子にとったら……。


「じゃぁな」


圭はそう言って帰っていった。