「……って、その前に。
金髪っつーか、俺の髪色。
ミルクティカラーだと思うけど?」


首を横に傾けながら、髪のトップを少しつまむ五十嵐くん。


「でも、ま。
それでも心優には、金髪に見えたんじゃん?
この子、純情なお嬢様だから」


ポンポンとあたしの肩を叩いてから……。


「煌さ。
顔見知りなら、ちょうどいい。
説明する手間省けたから」


のんちゃんは、またあたしを、五十嵐くんの前に突き出した。


「この子、北星の狼連中から、守ってくれない?」