「レイナ、仕事に行かなくていいの?もう20時だよ?」



聖夜さんは、ゆっくりと立ち上がりながらそう言った。



「今日は休んじゃった」


「そうなんだ。悪い子だね」



聖夜さんはそう言ってクスクス笑うと、レイナさんの頭を軽くポンとして部屋から出た。



「私ね、キャバ嬢してんの」



レイナさんは私にそう教えてくれた。



「そうなんですね」



そう答えてみたもののキャバ嬢と聞いて、やっぱりなと納得している自分がいた。


その時、ふと、聖夜さんは仕事は何してるんだろう……と、気になった。


何歳かわからない聖夜さん。


もしかしたら学生かもしれない。


私はキッチンで水を飲んでいる聖夜さんの後ろ姿に目をやった。