ケータイ小説 野いちご

中指斬残、捌断ち儀



ばりっと、せんべいを噛み砕く藤馬さん。先ほどまで、居間にあった囲碁盤に一人で碁石をパチパチしていたくせに、もう飽きたらしい。


菓子を一人でかっくらうのは、もはやご愛好だ。飲み物たる茶までも碁盤に置いて、藤馬さんは居間のはじっこにいた。

「ブカブカな服で、ショタなことをアピールしてるわけー?だらしねえ中学生にしか見えねえっつーの」


なおも茶々を入れる藤馬さんに、五十鈴さんが気にするなと言ってきた。


「これからは成長期だ。ぐんぐんと大きくなっていくことだろう。その内、藤馬の身長を追い越すはずだ」


「それ、かるくホラーじゃね……」


計らずも藤馬さんと心境が被った。


確かに中学生は一気に身体が大きくなるらしいが、僕が藤馬さんを超えるだなんて……顔はそのままの超絶ノッポを思い描いてしまった。怖い。



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