そんなこんな考えているあたしに

「莉愛!」

と誰かが呼んだ。

校門の横で立っていたのは制服姿の葵くん。

「世羅いねぇの?」

「世羅ちやん用事あるからって先に帰っちゃったんだ。

だからよかった、葵くんきてくれて。」

あたしたちは並んで歩きだした。