……女だった。


しかも、歳もそんなに変わらないような…。


女の手足には、無数の痣があった。


まさかコイツ……死んでねぇよな!?


「おい……おいっ…!!」


俺は必死に女を揺さぶる。


「………ん…っ。」


女がうっすらと目を開けた。


よかった……死んでなくて。


「……あな…たは…?」


「俺は龍。お前ここで倒れてたけど……大丈夫か?」


「えっ……あぁ…、うん。大丈夫だよ……。……ありがとう助けてくれて。」


「あぁ……。」


女の顔が一瞬曇った。


何か抱えてんのか……?


「……あたしはユカ。結花っていうの。」


結花……か。














……これが、これから待ち受ける悲劇の始まりだった。