「お互いの本名を知らないなんて、おかしな関係でしょ?」



レイナさんはそう言ってクスッと笑った。



「アキとは、カレカノの関係じゃないしね」



聖夜さんとレイナさんの関係……。


レイナさん自ら教えてくれた。


やっぱりカレカノの関係じゃないんだ……。


じゃあ、2人の関係って、何?



「ねぇ、雪乃ちゃん?」


「あ、はい!」


「私とアキの関係、知りたい?」



レイナさんはそう言ってクスクス笑う。



「えっ?」



私は驚いて、レイナさんを見た。


まるでレイナさんに心を見透かされたようだ。



「レイナ!」



聖夜さんが、レイナさんの名前を呼ぶ。


まるで、いらないこと言うなと警告しているかのように……。


レイナさんは、私を見て肩をすくめて笑うとペロッと舌を出した。