やつ当たりみたいなことを言って、あたしは教室に入った。


ちらっと後ろを振り返れば、また女子に囲まれてる清春がいて。


もやもやが、もっと広がった感じがする。



なんでこんな気持ちになるんだろ。



こんなことが、前にもあった気がする。


とても、昔に。



いつのことか、全然思い出せないけど。




行き詰ってるのが、なんとなくわかって、ため息がもれた。


日下先生からも、清春からも離れて、しばらく1人になりたい。


1人になって、考えたい。



でもたぶん、あたしは1人になったって、なんの答えも出せないんだろうな。




誰かに、話したいよ。


誰かに、聞いてもらいたいよ。




手を伸ばしたくても、誰もいないのが悲しくて、


堪えようと、自分を叱咤するように、唇を噛んだ。