「どうするか決めたら、一番に達哉に言うね。」
「なんだよそれ、当たり前だろー」
こんな風に他愛ないことで笑い合うことも、もしかしたらもう、なくなってしまうかもしれない。
「うん、絶対…言うから。だからもう少しだけ、待っててね」
こんなに緊張することって、考えてみたらあんまりないんだよな。
高校受験のときよりも、合格発表の日よりも、入学式のときよりも……
今まで以上に、心臓がバクバクしていて、それを舞子に悟られないようにするのに必死だった。
「……おう、分かった」
声、震えてねぇかな。
俺今、いつも通りに出来てんのかな。