『瑠李さん、どうぞ』

『あら、翔くん。ありがとう。また特訓したの?』

『俺のせいでマスターの名を下げれないですから。あと拓夢さ…ってどうしたんですか?』


あれから黙ってしまった拓夢を翔くんが覗き込む。


『…わかりました』

『?』

『気高い花を振り向かせるべく、小鳥ながらにさえずり続けましょう』

『…本気?(というか、その台詞ナニ?)』



そして、今に繋がる。

(あの気障ったらしい台詞は今でもあたしの中の拓夢弄りのひとつだ)