:
.
*


+
.

*

.






「凛(りん)! おっはよー!」


「久しぶり、凛!」


「ユキちゃんもアリサもおはよ~」




朝の通学路。

声をかけてくる友だちたちに手を振り、挨拶を返す。




小鳥遊(たかなし)凛、14才。

今日から中学2年生。




クラス替え、どうなってるかな?

仲良しのコたちと、同じクラスになれてるかな?



先に行ったユキちゃんとアリサをすぐに追いかけたい。


はやくあたしもクラス発表が見たいのに~。




「清春(きよはる)! もっと早く歩いてよ~っ」




後ろをじろりと睨む。


あたしの後ろを、眠たそうな顔でのろのろ歩いている、背の高いひょろっとした男は、

矢代(やしろ)清春。


家が隣り同士の、幼なじみ。



万年寝太郎の清春の髪には、今日も寝癖がところどころついてる。


もう寝癖は清春のトレードマークだ。




「ってゆーか、なにその髪! ギャグ? ギャグなの?」