「翔くん、新しいのちょうだい」 マスターは奥で他の人の相手をしてるため、このバーで唯一のマスター以外の従業員である少年に話しかける。 「瑠李さん、御要望は?」 「あら、翔くん、そんなに出来るレパートリー増えたの?」 「…言いたかった、だけっす」 拗ねたように口を尖らせる彼に思わず笑みを溢す。