「なんで言わなかったんだ馬鹿っ!」


「だって…迷惑かけたくなかったから…

すいません…」



神前は俺の服の裾を掴んで謝った。




「…俺は医者だ。見てやるから起きろ。」


「んっ…でも病院…」


「病人をおいていけるか馬鹿。」



神前をベットから起こして座らせる。




「口、開けろ。」


「んぁ…」


「のど赤いな…」




いろいろ見た結果。




「風邪だな。」


「ん―…」



神前はふらりとベットに倒れると服を脱ぎ始めた




「服…汗で気持ち悪いのか?」


「はい…」




神前はトレーナーを脱ぐのにもたついていた。
体に力が入らないんだろう。



「…ちょっと待ってろ。知り合いの薬剤師に薬持ってこさせるから…

電話終わったら着替えんの手伝ってやるからな」



俺は神前の返事を待たないで部屋から出た。