ケータイ小説 野いちご

秘密恋愛





「好きにしてくれて、いいよ……」



私は膝を自分の方へグッと寄せ、膝をギュッと抱え、そこに顔を埋めて呟くようにそう言った。


彼の好きにしてくれていい。


だって、私は捕らえられた自由がない身だから……。



「じゃあ、好きにするね」



彼がそう言ったあと……。


“バギッ!”


耳に響いた音――。


何かが折れたような……。


膝を抱えたまま顔だけ上げる。


あっ……携帯が……。


彼の手には真っ二つに折られた携帯があって……。



「真っ二つになっちゃった」



彼はそう言って、真っ二つになった携帯を見てクスクス笑った。


真っ二つになったんじゃなくて、真っ二つにしたんでしょ?



「これ、燃えるゴミで出せるかなぁ?」



彼はそう言いながら、折れた携帯をゴミ箱に捨てた。


私はそれを黙ってみていた。


ごみ箱に捨てられた携帯。


助けを求める手段がなくなった。





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