「そこの人―…出てきて下さいませんか…?」


ガタガタッッ―…



数分後、水無月先生が僕のいる入り口に向かって声をかけてきた。


(バレてたのか?!)




驚いて逃げようと思ったが、逃げても後は同じ…

と、観念することにした


「…神前くん…
ですよね?」


「み、水無月先生…
あの…

僕はっ、他人の趣味にどうこう言うつもりはありませんから!!」




覗き見を肯定する発言をいきなり叫んでしまった


でも水無月先生は声も荒げることなく



「そうですか…」



とだけ答えた。


「あ、でも…覗いていたことは謝りますっ

すっ、すいません…でした…」




僕はあの愛想笑いの暗い瞳を気にしながら頭を下げた。




すると、少しの間があいた。

「かんざ―…」


「んぅ―…せんせ…?」



ベットに寝ていた
燵矢くん(そう言っていた気がする。)が起きてしまった。


(やばいかも!?)



がし。


「なっ―…」




僕がそんな事を思ったこともつかの間、
水無月先生に腕を掴まれあるところに隠された。