「先生…今…
本当に笑いました…
よね…?」


「………え?」



言われてみると確かに俺の口角はいつもの無理矢理な笑顔とは違って…

自然に上がっていた。



久々に笑った気がする。


変な気分だ。




(あ、こいつ嘘つけないタイプなんだ…
じゃあ口止めしなきゃまずくないか…?

うーん…あ。)



良いこと思いついた。





「んっ……つか、神前。
俺がこういうヤツだって事をお前は知ってしまった。」

カチっ…


タバコを口にくわえて火をつけた。




「え、あ、はい…

あ、でも別に誰にも言うつもりは―…」


「お前にそのつもりが無かろうと知らん。

人間っつーのは必ずどっかでボロを出すんだ。
特に嘘をつけないお前は信用できない。」



俺はタバコを持った手で神前を指差した




「よってお前は―…」


「ま、まさか研修中断とかですか―…!?」


ニヤリ―…




「俺の監視下に置く。」




自分でもとても悪い顔をしていた気がする。