「水無月先生!
あの手術成功して良かったですね!」


「いえ…とても難しい手術だったのですが皆さんの御尽力があったおかげで成功する事が出来たのですよ。」




そうして現在に至る。




「では私はこれで―…」



俺はにっこりと微笑んだまま病院の旧病棟に向かった。





バタバタバタバタバタっっ


バタンっ―…




「ちっ―…

手術成功してよかったって…当たり前だろーが!

簡単に失敗なんてしてたら商売上がったりだっつーの!」


俺はタバコに火をつけながら壁にもたれ掛かってその場に座り込んだ。





「あー…くそ…
イライラするっ―…」



ピッピッピッ―…




「もしもし―…
僕です。影親です―…」

『あっ!影親くん!?
どうしたの!?声枯れてるわよ―…!?』




ひとりの女に電話をかけた。


暇で淋しくて、でしゃばりで、おせっかいな女。