『花子さん。第5代目“花子さん”の就任おめでとう。分からない事があれば、何でも聞いてね』

『はい!本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします!』

「ストーップ!なんだよ?!第5代目って?!
お前ら継いでんのかッ?!」


2人の輝かしい友情をぶち壊すかのように、割り込む陽一。


『そうよ。世代に語りづかれている、トイレの花子さん、座敷童、貞子はG.S.Sの幽霊なの。

で、一部の幽霊に代々受け継がれているのだけど、受け継ぎたい幽霊が多過ぎて、審査をしているの』


「という事は、お前たちの名前は本名じゃないのか?!」


『そうよ。G.S.Sに入ると、私たちはコードネームで呼び合うの。ちなみに、私は第1代目“メリーさん”よ』


驚愕している陽一に対して、メリーはあっさりと答える。


「という事は、お前は見事、審査に通り“トイレの花子さん”になった訳か…」


『はい!』


元気よく答える花子に、肩を落とす陽一。


こんな小さい奴でも、人を驚かすのが好きなのか……。


トイレの花子さんの継承に選ばれ、喜ぶ花子に陽一は複雑な想いを抱く。