それでも三浦さんは私に何も言ってこなかった。「どっか行くか」なんて絶対に言わなかった。


それは何で?なんて聞かなくても、理由なんて一つしかないだろう。



゙バレちゃいけない゙んだ。

そりゃあ、次期社長だしね。一般の女子大生と関係持ってるって関係がバレたら、出世の足枷にしかならいだろうし。


だったら私は、都合良く傍にいる女でいればいい。突き放されないように必要とされるときに彼に寄り添えるような女に私がなればいい。



初めて出逢ったとき、三浦さんは言った。

私は優しいから騙されるんだって。なら、私は騙されたままでいい。


そうすれば、彼も私を騙した。私だっでフリをしで彼を騙す。




おあいこだ。