ケータイ小説 野いちご

 ある日、あたしにキスをするあなたごしに、あの娘が見えた。

 蒼白。

 そりゃあたしだって人間だもの罪悪感くらいあるけど、だけど、だけどだけど、あたしは幸せだったのよ、誰かの幸せを踏み潰してでも、かまわないくらい。

 あたしはあの娘を見つめ返して、微笑んだ。ただの、幸福感?それとも、優越感。


 あたしは少女漫画なんか信じてない。だからあの娘があたしよりさきにあなたに出会っていたってなんてことないと思うし、あの娘みたいに化粧ひとつせずに馬鹿正直なこがヒロインになれるだなんて思わない。

 健気なのは美徳かもしれない、けど、それじゃ勝てない。

 手段なんて選ばないわ、あたし。

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