隣を歩く亮佑を見る。 亮佑は、受験生のくせして茶髪。 黒ぶちメガネがよく似合う男の子。 あたしが受験生のときは 今の学校入るのに必死だったな。 うち、結構レベル高いしね。 「亮佑は、高校どこ入るの?」 季節は、もう秋。 進路が決まってても、おかしくないよね。 亮佑は、あたしの顔を見てから 「……まだ教えない」 そう言って、そっぽを向いた。