相手の男性をとことん惚れてしまうと言うのだ。

 でも…、

 気に入らなければ即、フッてしまうと言うクールさを彼女は持っている。

 これが小出めぐみについて、初めて耳にしたウラ話である。

 耳を疑うような話しではないだろうか?

 いつも笑顔を絶やさない小出さんからは、想像も付かないような悪いイメージが頭に浮かんでしまう。

「嘘じぇねーの? 信じられねーよ」

「私が嘘が付くと思っているの?」

「思わねーけどさぁ…」

「何よ?」

「どうも、悪いイメージが湧かねーんだよな?」

 半信半疑の俺を戒めるように、美咲はこう忠告した。

「和也ってホント、鈍感だよねぇ」

「あん?」
「しかも単純でお人好し」

 何だコイツ

 俺の悪口を言っているのか?

 不愉快な気分だ。