関波君が空き教室で、いつもより多く喋ってたのは


混乱していた私の心を、長く会話する事で落ち着かせ様としたから。


『話してたら、ちょっとは元気になったみたいだな』


あの言葉の意味は………そういう事。


余ってたシルティナをポケットから取り出し、見つめる。


関波君……


私アナタの事、誤解してたみたい。




「ありがとう……関波君………」




言いそびれてしまったお礼を呟いて


私も早耶と正信と教室に駆け込んだ。


関波君が意外と優秀な天使なのが少しだけ理解出来た、そんな不思議な1日だった。