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―ー次の日ー―

ガチャ

「……。ここは無事なんか…。何で今日は俺の指定席が全部水浸しやったんか…」


「………。」

只今、私は怪しい事をしている。

自分でも分かっているのだからアレだろう。

ん?アレが分からない?だと?…アレだよアレ!

まあ、とにかく私は仁王の部室のロッカーに入っている。

「(ぉおおおお!!)」

<<明日の四時間目が始まる前に部室に隠れていてごらん>>

と、昨日言われた私は上城のいう通りにIn☆ロッカーなのである。

「(流石、上城!!マジで来た!おっと、寝るまで静かに静かに…。)」


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―ーニ十分後ー―

カチャ……。そろり、そろり……

「す―…す―…」

仁王はグッスリ寝てる。

相変わらず、容姿は完璧で、寝てる姿さえも絵になっている。

とくん

あー!!煩いよ!心臓!!

こんな時までドキドキすんなっ!!


「(近くまで行って…、脅かしてやろう…)」

胸のドキドキを押さえてそろり…、そろり…。

と、近づく。

そこで事件は起きた。

ガッ!

ドジなのか何なのか知らないけど、何もない所でつまずいた。

ガタッ!!

「ひっ!?」

「!!?」

そのまま私は仁王の上に倒れ込んだ。

ぅわわ!?今の私の状態って仁王に馬乗りしてる状態!?

「あわゎっ!?わ、悪いっ!別に潰すつもりはなかっ…」

ばっ!とすぐに立ち直り仁王を見た

が、

「……」

仁王は私をぽかーん…と見ている。

「…、あの?仁王…?」

「黒奈ぁぁぁぁ!!授業中に何をやってるんだぁぁぁぁ!!」

ぅわ!?この声は担任!?

「す、スンマセっ……!?」

くるっ!

と、ドアの方を見てみたけど

「…あれ?誰もいない…?」

確かに声が聞こえたよーな…

「はっ!!まさか!!」

さっきまで仁王がいた所を見てみるとこつぜんとしていた。

残されていたのは仁王、愛用?枕

「ぁああああ!逃げられたああああ!!ちくしょおぉぉぉ!!」