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―ーある日ー―

「雅紀ー」

仁王の事を調べるうちに、仁王の部活仲間ともなかよくなった。

桜木 雅紀はその一人で、仁王の幼なじみらしいからいろいろ知っているらしい。

「おー、どーした?」

雅紀はお菓子が大好きらしく、将来はお菓子と結婚するとか言っているらしい。まぁ、いつもガム食ってるもんね。

いくらお菓子が大好きだからってお菓子と結婚はできねぇぞ?

まぁ、それはおいといて、本題に入ろう。

「このクラスに、仁王って奴いる?」

雅紀は、あー仁王ね。

と少し困った風に言っていた。

「アイツなら屋上で寝てんじゃね?」

屋上か!そうと決まれば早速行くか!!

「どーも!雅紀!」

待ってろ仁王っ!!


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―ー丁度私が出ていった頃ー―

ポン

と、雅紀の方を誰かが叩いた。

「俺の顔で何してんだ、仁王。」

そう。さっきのは本物の雅紀ではなく、雅紀に成り済ました仁王だった。

「……。

これ一つで手を打ってほしいんやけど」

仁王はポケットからガムを取り出した。

「それなら良し。」

多分、私が此処にいたらガムで買収されてるよ!?

と、思わず突っ込んでしまいそうなのである。


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―ーまたその頃の私ー―

ハァ…ハァ…

全力で走ってきたから息切れしてるし…

「アイツは…どこだ…?」

そう言って探し始めた時

バサッ

「ぅわ!?前が見えない!?」

私の顔に降ってきた一枚の紙。

その紙を顔で受け止めた私は意外にすごかったな。うん。

「えーと?」

その紙には《残念やったな。さっきの雅紀は俺の成り済ましやで?》

「………。」

考えがまとまるのに約十秒。

「………っ…あんにゃろぉぉぉおお!!!!」

考えてみると、いつも私、叫んでない?

そう思うのは私だけか?