そう言って、「こいつに」清水祐都を指さしたあたしの指を掴んで、清水祐都は平然と言った。


「そう。
オレ達、別に、付き合ってねぇよ?」


「じゃあ、祐都。
小沢さんにそんなことするなよ。
遊びなら、手ェひけよ」


あたしの指を握る清水祐都の手を、翼くんは弾こうとした。


その手を、ポケットから出した片手で受け止め、清水祐都はニヤリと笑った。


「でも、手は引けねぇな。
だって、オレ達――…
“婚約者”同士だし?」