・・・あたし、からかわれた!?

舞は歯を食いしばり、怒りをこらえた。


「・・・・・・舞」


原チャリのハンドルを握りしめ、振り返る彼。


「・・・・・・なんなよ?」


イライラとした表情で、彼をにらみつける。


「・・・いや、何もないわ。じゃぁな!」


そう言って、彼は少しさびしそうな笑顔を見せた。


「・・・まっ、待って!」

「ん・・・?」


舞は去っていく彼を、思わず引き止めた。

きょとんとした彼の表情を見て、少し考える。