「あ、そうだ」

月はポンと手を叩く。

「イリアさん、旅のしおりを持ってきていただけますか?明日の予定を確認しておきたいんです」

「かしこまりました、少々お待ちを」

一礼して、しおりを取りに行くイリア。

そんな彼女の背中を見つめながら。

「……」

月はクスッと笑った。