「え? あ、じゃあ、もしかして祐樹の家とか?」


「ち、違います。すみません、紛らわしい事言っちゃって……」


「ううん、私こそ早とちりしちゃって、恥ずかしいわ……」


祐樹は実家に住んでいるらしい。だから祐樹の家に行く事は、祐樹のご家族に紹介されるという事になる。


そんな事、有り得ないのに。


でも、ほんの一瞬だけど、それを期待し、喜ぶ私がいた事は否定できない。バカみたいだけど……