ケータイ小説 野いちご

愛なんかいらない 〜キュート過ぎる部下〜

祐樹は、いつもの駅へと向かっていた。


しかし改札を抜けると、いつもとは違う路線の乗り場へ向かって行く。


祐樹と少し離れた所で電車を待ち、電車が来ると、“乗りますよ”と祐樹が目で言い、一緒に乗り込んだ。


並んで吊り革に掴まると、「〇〇駅で降りますよ」と祐樹は小声で言った。


〇〇は、高級住宅街がある事で有名な地名だ。私は行った事もないけど。


電車を降り、駅を出たところで漸く私は祐樹に声を掛けた。


「どこへ行くの?」と。


「少し歩いた所です。ここ、俺が生まれて、今も住んでる町なんですよ」



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