「あぁそうだ」 何か思い出したような様子で舞白が振り向いた。 彼女は啓太を指差して、やはりニコリともせず言った。 「貴方“普通の人間”にしては長生きするみたいよ」 それではまるで、自分は“普通の人間”ではないと言っているようなものではないか。 その事を指摘する間もなく、彼女は校舎の中へ消えていった。