「で、結局何に出るの?」


「リレーです」


「……は?」


「リレーです」


「御免なさい、私耳がおかしくなったみたい」


「聞き間違いじゃないですって!」


「……」


「あのスミマセン、その汚い物でも見るような目やめて貰えませんか」


「いや、だって貴方、どう見てもリレーって顔じゃないでしょう?」


「それは認めますけど……」


「凡庸なら凡庸らしく、出しゃばらない方が良いんじゃないかしら?」


「本人が一番よくわかっている事なんですから指摘しないで下さいっ! あ、それと、リレーはリレーでも、僕が出るのは天神名物“能力使い放題リレー”です」


「貴方、使い放題出来る能力なんてあるの?」


「実は僕、多重人格者でして。詳しくはこの“天神学園高等部の奇怪な面々”を読んで貰えれば判るかと」


「それは宣伝?」


「そろそろ各方面に媚びを売っておこうと思いまして。ぐふふふ」



「貴方本当に田中啓太君…?」